あ。またがボクの知らん男と楽しそうに話しとる。あいかわらずの笑顔は最高に可愛いなぁ。 あんなへなちょこ4番隊の男にはもったいない。は、ボクだけにその笑顔を見せといてくれてればええのに。 。小さく、彼女の名前を呟く。それだけで胸が苦しくなって、動悸が治まらない。ボクの心臓はドキドキと脈を打つ。 「ギン?どうしたの?具合悪いの?」 「なんでもない。ちょっと、考え事してただけや」 ふーんと言ってはボクの頭をなでた。は、もうボクのものやのにいつでも、ボクのそばにいると、わかっているのにやっぱり他の男と話しているところを見るとイライラしてしょうがなくなるのはなんなんやろ。 ボク、実はのこと信用してないんかな。最近どうもマイナス思考で悪い事ばっかり考えとる。 「・・・・浮気は、せんといてな」 「なな何言ってんの!?私のこと信用してないの?ギン」 「のことは、信用しとるよ?誰よりも何よりも。でも、最近不安になるんよ。・・・モテとるし」 ボクが急にの腰に手を回して、子供のように抱きついた状態でそう言ったのでは驚いたみたいだった。するとの顔は一気に赤くなった。 そんなところもかわいい。はいつもはしっかりしていて、真面目なボクの部下で、いつもボクがサボってたまる書類整理をイヅルと一緒に片付けてくれとる。 にはいつも感謝しとるよ。愛しているし、世界で一番大切な、ボクのお姫様。 僕の傍から居なくなるなんて、許されへんのよ。なぁ、わかってる? は赤い顔を隠すように両手で顔を覆った。そして、指の間からボクを覗いてくる。耳まで赤くなって、瞬きの一つ一つ、そんなの仕草だけでもボクは自分を抑えられなくなりそうや。 なぁ。どうしてくれるん?責任、とってくれるよな。 がボクの耳元でささやいた。 「ギン。大好きだよ」 そんなん知っとるよ。と笑うともくすくす笑う。まるで天使のように。 またが男と話してる。なんなんあいつ。馴れ馴れしく『』なんて呼んで。ボクのなんやからとらんといてよ。、ボク、やきもち焼きでゴメンな。でもがかわいすぎるからあかんねん。 みたいにかわいい子男が見逃さないわけあらへんやん。だから、他の男と話すのはやめてほしいねん。 「ギン!見て!花太郎君からお菓子貰ったの!一緒に食べよ」 「いらん」 「え?どうして?おなか痛いの?」 「いらんよ。1人で食べ」 「なんでなんで?いつもだったら喜んでくれるのに。だから花太郎君もくれたのに」 「いらんて言っとるやろ!」 「あ・・・・ご…ごめんなさい・・・・・」 しもた。怒鳴る事あらへんやん。はぁ・・・・・・・・悲しくなってきた。が、ボク以外の男の名前を出すから、イライラして怒鳴って、勝手に嫉妬してただけやのに。 の方へ手を伸ばすとビクリとは体を震わせた。え?今まで一度だってボクを拒否したことはなかったのに。いつでもボクを受け入れてきたのには初めてボクから離れた。 「どしたん?」との顔を覗き込むと、の目からはポタポタと涙が落ちていた。 「ごめんなさい・・・ギン。ごめんなさい」 「?ええよ。もう謝らんといて?な?おこってへんから」 自分は、心底この子に弱いなと思った。さっきまで花太郎とか言うやつに思いっきり嫉妬していたのにの涙を見るだけでそんな気持ちどっか行ってしもた。嗚咽しながら泣いているの頭をなでながら、ボクはなんどもなんども謝った。 「ごめんね・・・ごめんね。なんでもいう事聞くから、ギンの嫌がることとかしないから。だから」 嫌いにならないで。とは僕の胸に顔をうずめた。「ボクがの事嫌いになるはずないやろ」といってボクはのおでこに口づけをした。そして耳元で 「ボク以外の男と話さんといて。そんなところ見たらボク、死んじゃうかもしれん」 囁いた。は一瞬驚いた顔をしたけどすぐにこくりと頷いて「ギンが望むなら」そう言って笑った。やっぱりこの子は天使のように笑う。 その日を境にが男と話しているのを見なくなった。変わりに5番隊や10番隊の副隊長たちといることが多くなった。昼は3人で甘味どころに行って、夜は何かと言えば「宴会だ!」「パーティだ」といって全くと一緒にいられなくなった。 そりゃ男と話すないう約束は守ってるけど、なにを間違えてこんなんなったかな。 心なしかの笑顔が前より増えた気がするから、ボクはいつものことで頭がいっぱいだけどと2人の時間についても、頭がパンクしそうになっている。 、どうやって責任とってくれるん? |
取り扱い要注意